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2020年9月15日相続あれこれ 2020年9月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年9月15日時点の内容となります。 <相続税対策に生前贈与の見直しを> 相続税の節税対策で「贈与」が見直されています。賃貸不動産を活用した富裕層向けの節税対策が新型コロナウイルスの影響で大きな壁に直面し、富裕層も贈与に回帰する動きが出てきました。贈与税の基礎控除の範囲内で毎年贈与したり、教育資金や住宅取得資金の非課税贈与制度を活用したりする節税対策は中流層にも有効です。ただ贈与の証拠を残さないと税務署から指摘されかねず、注意が必要です。 まずは非課税制度を活用した一括贈与です。贈与税は通常1年間の贈与金額にかかり、贈与された人が負担します。財産を一括贈与すると多額の贈与税がかかりますが、非課税制度を使えば1,000万円以上を無税で贈与できます。教育資金の非課税制度は学校の授業料などに使う目的で29歳までの子、孫に贈与する場合、1人当たり1,500万円まで非課税。住宅取得資金の非課税制度は2021年3月までの購入契約なら最大1,500万円を贈与できます。適用される消費税率や贈与の時期によっても異なるが、非課税限度枠の範囲内なら複数回に分けて贈与しても非課税になります。非課税制度は延長の可能性もあるものの、来年中に終了する予定なので早めに利用したいです。 子や孫への非課税一括贈与 教育資金結婚・子育て資金住宅取得資金非課税の限度額1,500万円1,000万円最大1,500万円※最大1,200万円◆使用目的・教育資金に限定・結婚関連 / 子育て関連に限定・住宅の購入資金 / 建築資金 / 土地購入資金子・孫の要件30歳未満 年間合計所得が 1,000万円以下20歳以上50歳未満年間合計所得が 1,000万円以下20歳以上年間合計所得が 2,000万円以下注意点金融機関に専用の口座が必要金融機関に専用の口座が必要※は2021年3月まで、◆は2021年12月まで 基礎控除(年110万円)の範囲内で毎年贈与をする方法もあります。親が20歳以上の子に1,000万円を一度に贈与すると贈与税が177万円かかりますが、毎年100万円ずつ贈与すれば10年後には無税で計1,000万円贈与できます。この機会に見直しをご検討ください。
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2020年8月14日相続あれこれ 2020年8月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年8月14日時点の内容となります。 <2020年7月新設!遺言書作成後の保管に関する制度について> 2020年7月10日から法務局による自筆証書遺言の保管制度が新設され、自筆証書遺言を法務局で保管できるようになりました。 遺言書の作成の仕方はいくつかありますが、そのほとんどは自筆証書遺言か公正証書遺言のどちらかです。公正証書遺言は、公証役場で作成するので、安全性が高く広く一般的ですが、作成に手間や費用がかかることなどがネックになります。自筆証書遺言は、自分一人だけで、自分の意思で作成することができるので、気軽に作成でき、費用もかからないのが大きなメリットですが、公正証書のように公証役場に保管されることはないので、自分で保管・管理しなくてはならず、誰かに見つかってしまうような保管方法では偽造や改ざんのリスクがあり、誰にも見つからないような場所に保管してしまうと相続が発生した時に遺族に見つけてもらえない可能性があります。 今回の遺言書保管制度は、気軽に作成できる良さを維持しながら、保管にかかる安全性も高められる制度というわけです。遺言書の保管方法は、遺言書の原本を保管だけでなく、遺言書をデータ化した記録が保管されることになります。画像データにすることで原本を預かる法務局以外のどこの法務局でも閲覧が可能となります。遺言書の原本もデータも、閲覧できるのは本人のみですが、本人が死亡した後は、相続人、遺言により財産の遺贈を受ける受遺者、遺言執行者など一定の人間に限られますが閲覧することができます。例えば転勤や引越しで遺言書原本を保管している法務局から離れて住んでも、他の法務局から遺言の中身を確認することができるのでとても便利になります。 その他のメリット面をまとめてみました。 ・形式的なチェックを受けることができます自筆証書遺言は財産目録以外の部分については、全文自筆で作成、日付、氏名を記載し、押印しなくてはならず、これらの要件を満たさない自筆証書遺言は無効となります。形式的なチェックを法務局で受けることができるため、要式が整っていない無効な遺言作成を防止することができます。 ・家庭裁判所での遺言検認手続きが不要です相続発生後に自筆証書遺言が発見された場合、遺族はすぐに開封することはできません。家庭裁判所に持ち込んで検認手続きを受ける必要があります。検認手続きは実務的に手間と時間がかかりますが、遺言書保管制度では保管前に法務局で形式上のチェックが行われるため、相続発生後の検認が不要です。 ・偽造、改ざんのリスクが減ります法務局で遺言書の原本を預かるので、誰かに書き換えられたり、隠されたりいったリスクを避けることができます。厳重な保管場所で保全されるのは公正証書遺言でしたが、自筆証書遺言でも同じようなメリットが得られます。 ・遺言書の未発見リスクが減ります自宅で保管する場合、簡単に見つからない場所すると遺族が遺言書を見つけられないこともあります。保管制度を利用すれば、遺族には法務局に遺言書を保管してあると伝えるだけです。場所を知られても改ざんすることはできないので、安全に遺言書の存在を知らせることができます。 以上についてまとめると、今回の相続法の改正で自筆証書遺言の記載内容の不備や間違え、紛失や偽造・改ざん等のおそれが大幅に減ることが考えられます。また保管場所も安全で、検認の手続もいらなくなり、自筆証書遺言の利便性は格段に向上し、作成がしやすくなります。
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2020年7月15日相続あれこれ 2020年7月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年7月15日時点の内容となります。 <相続を考える -大磯町発行のプランニングノート-> 筆者は大磯町に住んでおります。以前、大磯町役場に行った際にプランニングノートと言うものをいただいてきました。 【長年過ごした大切なマイホームのこれからとあなたらしいこれからを考えましょう】と言う表紙に惹かれ、手に取りました。 「もし突然私が死んでしまったら大磯のこの家はどうなるの?!」小さな家には、猫1匹になってしまいます。別に暮らしてはいますが、子供3人いるから何とかなるだろうと勝手に思っていました。でも、この冊子を見ていくと、そんないい加減な考えでは残された人々が、とても迷惑することがわかります。「残された人たちが何とかしてくれるだろう」と言う考えは、はっきりって甘えだなぁと認識しました。今、私が自分の意思で自分の考えで決められる事は、やっておかなければいけないと思います。大磯のこんな小さな家一軒でも、私が死んでしまったら、色々な方に迷惑をかけてしまうことを改めて感じました。 オーナー様たちは、もっともっとたくさんの資産がございます。ですからなおさら元気なうちに、若いうちから真剣に次の世代にどうするべきかを考えて、こういったノートに残しておくことが大切です。 出典:大磯町ホームページ内「空き家にしない“わが家”の終活ノート」 (http://www.moj.go.jp/content/001318081.pdf)
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2020年6月15日相続あれこれ 2020年6月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年6月15日時点の内容となります。 <「自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度」が施行されます> 法務局における自筆証書遺言に係る遺言書の保管制度が令和2年(2020年)7月10日より施行されます。 現在、遺言書を保管する場所として、オフィシャル的には「公証役場」が存在します。その公証役場では、原則として20年間遺言書の原本を保存します(公証人法施行規則第27条)。 実務的上、公証役場の多くは(公証役場によって異なりますが)、20年を超えても公正証書遺言の原本を保存しています。場合によっては、30年間や50年間保管しておくところもあります。しかし、公証役場で保管が出来るのは「公正証書遺言」に限られてしまいます。 そこで、法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が新たに創設されたわけなのです。 法務局で自筆証書による遺言書が保管可能に 自筆証書による遺言書は自宅で保管されることが多く、せっかく作成しても紛失したり、捨てられてしまったり、書き換えられたりするおそれがあるなどの問題がありました。 そこで、こうした問題によって相続をめぐる紛争が生じることを防止し、自筆証書遺言をより利用しやすくするため、法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されます。 遺言者の死亡後は? 法務局に預けた遺言書については、家庭裁判所で検認してもらう必要がなくなります! 相続人や受遺者の方は、全国にある法務局(遺言書保管所)において、遺言書が保管されているかどうかを調べること(「遺言書保管事実証明書」の交付請求)、遺言書の写しの交付を請求すること(「遺言書情報証明書」の交付請求)ができ、また、遺言書を保管している遺言書保管所において遺言書を閲覧することもできます。 遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の交付がされると、遺言書保管官は、他の相続人等に対し遺言書を保管している旨を通知します。 出典:法務省ウェブサイト (http://www.moj.go.jp/content/001318081.pdf)
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2020年5月15日相続あれこれ 2020年5月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年5月15日時点の内容となります。 <新型コロナ感染症に関連した相続の手続きについて> 相続税の申告・納付期限は、通常被相続人が亡くなった日の翌日から10ヶ月以内ですが、新型コロナウィルス感染症の影響に伴い、国税庁から「相続税の申告・納付期限に係る個別指定による期限延長手続きに関するFAQ」が更新されました。新型コロナウィルス感染症の影響により、相続人等が期限までに申告・納付ができないやむを得ない理由がある場合は申告期限の延長を認めてくれるとのことです。 やむを得ない理由には、 「体調不良により外出を控えている場合]「平日の在宅勤務を要請している自治体にお住まいの場合」「感染拡大により外出を控えている場合」 とあり、ほかにも 「上記のような理由以外であっても、感染症の影響を受けて申告・納付期限までに申告・納付が困難な場合」 とあります。状況によって確認が必要ですが、幅広く申告・納付の期限を延長してもらえるようです。「感染拡大により外出を控えている場合」とあるので,相続人自身が陽性・陰性に関わらず、全員が延長の対象になるようです。 要は「新型コロナ感染症の拡大予防・防止のため今は申告・納付をしなくてもペナルティ無し、事態が収束したら申告・納付してください」とうことです。(※状況によりケースバイケースだとは思いますが) 延長の期限については明言がございませんが申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内の日を指定して申告・納付期限が延長されることになるとございます。ただし、延長が認められるのは延長を行った本人のみです。他の相続人の申告期限、納付期限は延長されませんので注意が必要です。 その他、法務省では「親族が亡くなったにもかかわらず、新型コロナウイルス感染症の影響により熟慮期間内に相続の承認又は放棄をすることができない場合には,この期間を延長するため,家庭裁判所に申立てをすることができます」と明記してあります。 これまでも相続放棄や限定承認の熟慮期間の延長制度はございましたが、新型コロナの影響で十分な検討が行えない等の理由でも延長が認められる場合があると発表がございました。参考までに。
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2020年4月15日相続あれこれ 2020年4月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年4月15日時点の内容となります。 <身近な相続相談事例 ~万が一のために、ご相談と対策を~> Answer 相続に関して「まだ年齢的に考える歳ではないや」とか「財産なんて大してないから相続について考える必要はないね」などとお考えではないでしょうか。 今回は、相続相談をいただいた80代男性の事例をご紹介いたします。 「今まで具体的に考えたことはなかったのですが、どうすればよいですか?」とのご相談でした。ご相談者様とまずは身の回りや生活状況についてひとつずつお伺いしていきます。 「ご家族構成は?」・軽い精神病を患って入院中の奥様・車で30分位の距離にお住いで面倒見の良いお嬢様・県内にお住いの疎遠のご子息 「今後アパートの維持管理はどうなさいますか」「日頃の買い物はどのようになさっているのですか」「奥様の病院へはどなたがいらしているのですか」等々… 質問・回答をやりとりすることによってご相談者様が漠然と「どうしよう?!」と思っていたことが整理されていきます。そして、何をどのように相続するのか、確認していきます。 ①相続資産の洗い出し 不動産:神奈川県内のご自宅と賃貸住宅・預貯金(※第一相続時・第二相続時の納税額を試算します。) ②ご自身のお要望:日頃こまめに通って来てくれる娘に残したい (※遺留分のご説明をします。) ③前もってご家族にご自分の想いを伝えておく※将来、誰のお世話になるのか?奥様が残された場合誰が面倒みるのか?お墓は誰が守ってくれるのか? いきなり遺言作成するのではなく「お父さんは○○○と考えて△△△だからこうしたいんだよ」ということを家族全員の前で伝えておくことで理解を得ておくことが大切です。 皆様も残されたご家族を想って先々のことをお考えください。 身近なこととして心身ともに健康な時に一日でも早い相続対策をお勧めいたします。
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2020年3月13日相続あれこれ 2020年3月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年3月13日時点の内容となります。 <賃貸で相続税対策 ~借地・借家の割合に応じ評価減~> Question 相続税を減らすため保有する土地の上に賃貸アパートを建ててはどうかと不動産会社に勧められました。賃貸することで土地の評価額を下げられるそうですが、どういうことですか。 Answer 土地にアパートやマンションなどの賃貸用住宅を建てるのは相続税対策でよく使われる手です。賃貸にすると、入居者がそこに住み続けるうえでの一定の権利を持つことになり、強い効力が生まれます。このため税務上、その土地は持ち主の自由にならない財産とみなされます。その分、相続時の税額を計算する際の評価額が下がり、節税につながりやすいのです。不動産取引の実勢価格が1億円である土地を例に計算のイメージを見てみましょう(図)。土地の評価額はまず「路線価」をもとに計算します。路線価は国税庁が毎年夏に公表しており、実勢価格の80%程度になるのが通常です。このケースで土地が更地の状態であれば、評価額は8000万円になります。アパートを建てて賃貸すると土地は「貸家建付地」として扱われます。入居者がいて土地の利用に制限がかかると考え、その分を評価額から差し引けるようになります。具体的には借地権割合、借家権割合という数値を掛け合わせ、その分を減額します。借地権割合は地域によって異なります。路線価の地図上に、A(90%)~G(30%)の記号で示されています。地価が高いエリアほど高めになるとされ、都心部の住宅地では60%、70%といった割合が目立ちます。借家権割合のほうは都道府県ごとに年1回決まりますが、全国ほぼ一律で30%です。路線価のサイトで確認できます。図のケースで借地権割合を60%、借家権割合を30%とすると、掛け合わせて18%分、1440万円を8000万円から差し引けます(アパートは満室と想定)。ですから残りの6560万円がその土地の評価額となります。実勢価格の1億円から比べると、金額は3440万円減ることになります。土地を更地で相続する場合に比べて税金が少なく済みます。ただし、相続税を減らす目的だけで賃貸アパートを建てるのはリスクがあると指摘する専門家は少なくありません。税理士の木下勇人さんは「節税対策のつもりでも、実際は不動産経営に踏み出していることを自覚する必要がある」と指摘しています。賃貸アパートの建設資金を金融機関からの借り入れでまかなって賃料収入で返済するつもりでも、収入を安定して得られるとは限りません。借り手が見つからずに空室ばかりとなり、借金の返済が滞るリスクがあることを認識する必要があります。
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2020年2月14日相続あれこれ 2020年2月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年2月14日時点の内容となります。 <2020年の民法改正により、相続に関するルールも変わります!> 2018年7月6日に「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」が成立し、7月13日に交付されました。相続法については約40年振りに改正され、相続の仕組みが2019年1月から段階的に変更・新設されています。全体的に相続の手間や面倒が減って、より公正な内容になりつつあります。今回は2020年4月1日から施工される【配偶者居住権】について解説します。 これまでは、配偶者が遺産分割で自宅(被相続人の家)を取得すると、遺産の内容や額によっては他の財産を受け取ることができず、生活費が不足するなどの問題がありました。今回の改正により、家は他の相続人が相続し、配偶者は配偶者居住権を取得することで、家に住み続けながら他の財産も受け取れるようになります。配偶者居住権とは、相続が発生する前から住んでいた配偶者がその自宅の権利を相続しなかったとしても同じ持ち家に住み続けられるようにする権利です。 この配偶者居住権には大切なポイントが3つあります。 ① 「配偶者が自宅の権利を相続しなかったとしても」という点です。もし、配偶者が自宅の権利を相続すれば、当然その自宅に住み続けることが可能ですが、配偶者が自宅の権利を相続しなかった場合には、権利を相続した人から、自宅を追い出されてしまう可能性があるため、配偶者がその自宅の権利を相続しなかったとしても、その自宅に住み続けるという新しい権利が配偶者居住権です。 ② この権利は、相続が発生した時点で、その自宅に住んでいた配偶者にだけ認められた権利です。よって別居をしていた夫婦の間では認められません。注意点は配偶者居住権は登記をしなければ効力を発揮しないというところです。遺産分割協議で配偶者居住権を相続することが決まっていても、登記をしないままにしていると、新しい所有者が勝手に売却してしまうなんてこともある可能性がありますのでご注意を! ③ 配偶者居住権は配偶者の死亡によって消滅し、売却・相続をさせることができません。配偶者居住権は、あくまで配偶者にだけ認められた特別な権利です。そのため相続した配偶者は、その権利を売却ができないようになっています。合わせて、その配偶者の死亡によって消滅するため、権利を誰かに相続させたりすることもできない仕組みになっています。配偶者居住権が消滅した後は、その他の権利を相続していた人が、その不動産の権利を所有(相続)することになり、通常の所有権に戻ります。 配偶者居住権の最大のメリットは、自宅を相続せずに住み続けられる点です。一般的に自宅は相続財産全体に占める財産割合が大きいため、自宅を相続するとそれ以外の財産が目減りし、逆にお金を求めると自宅を処分せざるを得なくなります。処分することで、配偶者は新居を探すにもお金がかかるし、特に高齢の方であれば賃貸住宅に住むのも一苦労です。この制度は配偶者が亡くなるまで安心して暮らすためには必要な制度なのです。
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2020年1月15日相続あれこれ 2020年1月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2020年1月15日時点の内容となります。 <相続対策 ~実例をもとに考える相続対策~> お恥ずかしい話ですが・・筆者の実体験をお伝えします。私は川崎市内で生まれ育ちました。祖父・祖母・父・母・兄・私、そして、早くに両親を亡くした従兄という家族構成です。 母屋に私たち、従兄は地続きの祖父所有のアパートに暮らしていました。空家を含め、全て祖父名義でしたが、祖父が亡くなり、アパートは祖母、空家は父が相続しました。その後、従兄が結婚するので空家を無償で父が貸していました。 ある時、従兄が「住んでいる家、土地を自分の名義にしてほしい」と父に申し出たそうです。父は名義変更をし、何年か経った時、「土地をあげるのに僕が何100万円も払ったのっておかしいね」とのんきに話したので、従兄に「あの家をあげたのだ」と知りました。父は従兄に生前贈与のつもりで、あげたのでしょうが書類等一切ありませんでした。 父が亡くなり、母屋は母の名義にしました。もう1軒の店舗付住宅は兄なのか記憶にありません。翌年、祖母が亡くなり、ボロアパートが代襲相続により《兄》《私》《従兄》が相続しました。 アパートの管理をどうしようと言うと時に、母が亡くなりました。すると、従兄が「売って現金がほしい」と言い出しました。入居者さんたちは長年住み続けて、私の両親が体調悪い時は、アパートの草むしりや声掛けをしてくださるような良い方ばかりでした。そんな方達を追い出してまで売る気はありませんでした。従兄に「あなたは既に父からあの家をもらったのだから、それで良いでしょう?」と話しても「オジキには感謝しているが、それとこれは別!もらえる権利があるものは貰う!」と、ついに自分で買い手まで見つけて来た建売業者に売りました。体調を崩した母の為に実家を切り売りし、小さな家を建てたら、その家を気に入ったわが娘が「ばば、このお家を孫(私の娘)に上げるって紙に書いて!」と言うではありませんか。母は「そうね。そんな事どこで習ったの?」と笑っていました。 その後、母が亡くなった時、兄に署名押印を指示され、母の家は兄のものになり、知らぬ間に店舗付住居と共に売却されていました。両親と祖母を4年のうちに相次いで亡くし、気が付けば実家も賃貸住宅も跡形無くなくなりました。 もし、アパートを時代に合わせた設備に常にメンテナンスしていて、存在価値があるものにしていたら・・もし、あの時に父や母が《遺言書》を残していたら・・祖父がどんな想いで貸家やアパートを建てたのか、日頃から家族に伝えていてくれたら・・ そんな嘆きをしていたら、相続アドバイザーの大御所の方から「あなた良いことをしましたね。争わないで人のために良いことをしましたね。」とお声を掛けていだきました。 皆様も残されたご家族を想って先々のことをお考えください。 いつでもお気軽にご相談ください。
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2019年12月13日相続あれこれ 2019年12月号
※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2019年12月13日時点の内容となります。 <相続対策 ~空き家の税制を理解し売却の利点を押さえよう~> 親が住んでいた家を相続したものの、今後も住むつもりはないという「長期空き家予備軍」を抱える人が増えています。空き家のまま放置すると固定資産税などの維持コストがかかり続けます。売却か賃貸かを考える際は税制についても考慮し、判断材料の一つにしたいです。 総務省が5年に1回公表する「住宅・土地統計調査」によると、2018年10月時点の空き家は849万戸、総住宅に占める空き家の割合は13.6%と共に過去最高でした(グラフA)。国土交通省の2014年の調査では、空き家を抱えるきっかけとして「相続」が52%を占めました。相続した家に住むつもりがないなら、基本的には「売る」か「貸す」かを選択することになります。税金面で利点が多いのは売却です。2016年4月、一定条件を満たす空き家を売ると、譲渡所得から最高3000万円を特別控除できる特例が導入されました(表B)。現時点では2023年12月末までに売却すれば特例が適用されます。 譲渡所得に控除も 相続した家を売却した結果、譲渡所得が3000万円以内であれば、この特別控除が適用されれば税金はかかりません。当初は親が亡くなる直前まで住んでいた家であることが特例の要件でしたが、19年4月から親が老人ホーム(要介護・要支援認定など別の条件もあり)に入居するなどして住んでいなかった家についても、特別控除が使えるようになりました。 そのほか(1)1981年5月31日以前に建った家で、マンションなど区分所有物件ではない(2)解体するか耐震リフォームして相続発生から3年後の年末までに売る(3)譲渡価格が1億円以下――などの要件があります。相続した家の売却を考えるなら、まずはこの控除の対象かを確認する必要があります。売却にはもう一つ「取得費加算特例」といわれる仕組みがあります。 相続した家を一定期間内に売ると、相続税額の一部を取得費に加えて譲渡所得を減らせます。ただし、この仕組みは相続税を納めた人が対象です。また、3000万円の特別控除とは併用できません。 売却にはもう一つ「取得費加算特例」といわれる仕組みがあります。相続した家を一定期間内に売ると、相続税額の一部を取得費に加えて譲渡所得を減らせます。ただし、この仕組みは相続税を納めた人が対象です。また、3000万円の特別控除とは併用できません。 空き家を手放したくないなら、他人に賃貸するというのも選択肢の一つです。相続前に賃貸に出せば、相続税を計算する基となる土地や建物の評価額を下げられることがあります。 相続税には親と同居していた子らの税負担を軽減する「小規模宅地の特例」という仕組みがありますが、親の死後、空き家になるような物件の場合、そもそも親と子が同居していないケースが多いです。賃貸にすることで相続税負担を抑えられるなら効果は大きいです。 放置なら負担増大 ただし、賃貸期間が短かったり空室が出ていたりすると想定通りの評価減にならないことがあります。NPO法人、空家・空地管理センターの上田真一代表理事は「手元資金に余裕がないなら、賃貸に出さない方が無難」と注意します。空室が多いような老朽物件は漏水や給湯器の故障などで多額の修繕費用が発生しやすいうえ、固定資産税などのコスト負担が続くからです。 空き家が戸建てかマンションか、相続税がかかるか否かなどで利用できる税関連の制度は異なります(図C)。自分の事情に合う方法を早めに調べておく必要があります。 相続した家をどうするか方針をすぐ決められない場合も「放置しないことが鉄則」(上田氏)。管理状態が悪く、自治体から危険と指定された「特定空き家」は固定資産税の優遇がなくなり、税負担が増大します。方針を決めるまで時間がかかるなら、弊社が窓口で行っている、空き家管理サービスなどを利用して、建物の劣化を避ける手立てを講じることをおすすめします。

