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2019年6月8日相続あれこれ ⑥
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年6月8日時点の内容となります。 <自動車も相続財産> 相続税の額を計算するにあたって、すべての財産の金額を置き換えることが大事なことです。貴金属、株式、土地、建物などと同様、自動車も相続財産としてカウントします。高級車であれば財産として価値を感じることがあっても、一般的な自動車を資産として感じない方も多いのではないでしょうか。高級車でなくても自動車に必ず持ち主がいます。自動車は価格に関係なく立派な財産となり、財産ということは万が一の時には相続が起きる相続財産の一つになります。ただし、自動車は貴金属や宝石と同様に、評価のしかたは財産評価基本通達(相続税・贈与税を計算する際に対象財産の価格評価基準として国税庁が定めているもの)には明示されていません。評価の方法としては、同種で同じ程度の中古車の買取り価格を調べて参考にするか、販売業者に買い取り価格を調べる方法があります。故人の自動車は処分するか名義変更をすることになりますが、処分をする場合は共有財産になりますので、相続人が一人の場合を除いて勝手に処分することはできません。名義を誰にするか協議し、相続人の名義に書き換えたうえで処分になります。相続にともなって名義変更する場合は、運輸支局・自動車検査登録事務所での手続きになり、自動車の評価額が100万円以下は、遺産分割協議成立申立書を提出するだけの簡単な手続きでおわりますが、100万円以上であれば別な手続きになります。併せて必要書類として、相続人が一人のときは査定価格がわかる査定書・故人の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)・相続人の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)・相続人の実印・印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)・車検証・車庫証明書などが必要になります。相続人が複数の場合でも、名義変更に必要な書類は一人のときとそれほど変わりません。100万円以下であれば一人の相続での名義変更は可能ですが、後々のトラブルを避けるために相続人全員の承諾をとりつけておくことが必要でしょう。トラブルになれば自動車の価格に関係なく訴えられることになりかねません。さらに故人が使用者であっても、所有者が自動車販売店の場合、残債がなければ、販売会社は遺産分割に関与する必要がないため、名義変更に必要な書類を発行してくれます。その際に死亡除票や戸籍謄本などの死亡を証明する書類や相続人であることの証明書類が必要になります。また、名義変更せずそのまま遺族が乗っているケースでは、時間の経過によって取得できた書類が取得できず、面倒なことになりかねません。 自動車は相続財産のひとつであることをお忘れなく。
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2019年5月10日相続あれこれ ⑤
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年5月10日時点の内容となります。 <賃貸オーナーのための相続対策> 高齢化社会といわれて久しい日本ですが、寿命は世界最高レベルを誇りながらも健康寿命となりますとちょっと心配な状況です。認知症患者数も増える傾向にあり、こうした患者の権利を擁護するために2000年4月の民法改正により従来の禁治産制度にかわり成年後見制度が施行されました。この制度が発足したことにより認知症患者等の意思能力を喪失した人(被成年後見人)の権利や財産を守ることが出来るようになりました。 制度が始まった頃は後見人には配偶者や子供や親族が選任されることが多かったのですが、後見人が被後見人の財産を流用するなどの背任行為が続出することがありました。その為、一定の財産を所有する被後見人の場合、申し立てた家族が後見人に選任されることが難しくなり、弁護士や司法書士といった専門家が家庭裁判所から後見人に指定されることが一般的になりました。こうした職業後見人が選任されると当然費用が掛かりますし、家族は被後見人の財産に触れることもできません。この状態は被後見人が亡くなるまで続きます。また、申し立てには時間も費用も掛かりますので中々使いづらい制度でもありました。そのうえ、弁護士などの職業後見人の中にも背任行為が出るようなこともあり制度への信頼を毀損するようなことにもなりました。 弁護士や司法書士といった法律の専門家といえ見ず知らずの他人に後見人になってもらうのに抵抗がある人がいても無理からぬことです。そこで健康なうちに信頼できる人に後見を託す制度が任意後見制度です。これは家族や知人など身近な人を後見が必要になった時に後見人となって活動してもらう契約行為で公正証書によってのみ有効になり成年後見登記をすることで有効となります。これをすることにで、認知症が進み、法律行為が出来なくなった時に速やかに後見人が家庭裁判所に申立てすることで選任を受けることができます。当社でも不動産を所有する方で将来が心配という方にはこの任意後見を勧めることもありました。法務省の統計でも任意後見の登記件数は平成20年の7,095件から同25年には9,219件、同29年には12,045件と増えています。こうして世の中にも任意後見制度が認知されていますが、最近は法定後見でも家族、親族が後見人に選任される傾向のようで、家庭裁判所の判断も資産が多いからすぐに職業後見人を選任するのではなく、被後見人との関係等を考慮しているようです。ただし、親族後見人の場合は後見監督人が指定されることが多く、費用が掛かることは避けられません。 後見制度が使いたくないという方には民事信託(家族信託)を選ぶということも方法のひとつです。いずれにしても高齢化社会の中で高齢者の財産を守ることは早目の対策が重要です。
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2019年4月27日相続あれこれ ④
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年4月13日時点の内容となります。 <賃貸オーナーのための相続対策> 平成26年に相続税の改正案が公表されました。相続税の基礎控除が5,000万円から3,000万円に、一人当りの控除額が1,000万円から600万円となりました。 これが発表されるとアパート建設が飛躍的に増えました。相続税対策のためです。大手ハウスメーカーやアパート専業建設会社など建築会社は千載一遇のチャンスと受注活動に奔走しました。この結果、新築着工数は平成26年の約89万2千戸から平成28年は約96万7千戸の新築が着工され、2年間に約75,000戸の増加をみました。こうして供給が増えたことにより神奈川県内の木造アパートの空室率は2014年の約29%から、約39%に跳ね上がりました。 相続税対策には借金が効果あると言われています。本当にそうでしょうか。1億円借金してもそのお金を持ったままでは1億円の借入と1億円の現金ではプラスマイナス0で、変化なしです。そうです。借金しただけでは相続税対策にはなりません。ところが1億円借金をして1億円のアパートを建築すると1億円のアパートは固定資産税評価ではおおよそ6,000万円程度でしょう。そこで相続税評価が4,000万円程度減らすことができ、さらにアパートの用地はおおよそ20%程度減額されます。仮に土地の評価が1億円だとしますと何もしないと1億円の土地は1億円のままですが、前述のように1億円借金をしてアパートを建設すると土地評価約8,000万円、アパート評価額約6,000万円で土地建物評価は1,4000万円です。ここから借金1億円が引かれて相続税評価額は4,000万円となり何もしないときより6,000万円も評価額が下がるのです。 このようにアパート建設は相続税対策としては魅力的です。しかし、賃貸経営には様々なリスクがあります。第一が空室リスクです。日本の住宅戸数は昭和50年代末に世帯数を超え、数のうえでは住宅は足りているのです。そして人口は減少で、世帯数の増加も頭打ちですが、住宅供給数は増加しています。第二のリスクは災害です。平成の30年間に東日本大震災はじめ大地震や水害は多発しました。第三には地域の環境の変化です。その一例が郊外に進出した大学を目当てに学生向きのアパート建設をしたが、償却も借金返済も終わらないうちにその大学が移転し、一気に空室が増えてしまったことです。こうなると当然地価も下落してしまいます。 さらにアパートを売却する時の評価ですが、今では収益物件の評価は収益還元となるのが一般的です。そのアパートの賃料が1,000万円(年間)なら期待利回りが10%だとすると売却価格は1億円です。もし、土地評価額1億円で建築費が1億円なら2億円の物が半値でしか売れないことになります。 さて、前置きが長くなりました。賃貸オーナーの相続対策ですが、相続対策には主に三つ、まずは分割対策、そして納税対策、最後が節税対策です。相続人が一人でしたら分割対策は不要です。相続財産が控除額以下なら納税対策も不要です。しかし、賃貸オーナー様でしたら基礎控除で収まる方はいらっしゃらないでしょう。そこで分割対策を最初に考えましょう。アパートなど不動産は分割が難しいものが多いですし、価値の異なるものがほとんどです。複数の相続人に公平感のある分割を考えるのは簡単ではありません。次に納税対策です。納税のためにアパートなどの賃貸物件を売却せざるを得ないようですと評価は下がったけれど、売却価格が収益還元評価で取得価格からみて大きく目減りすることになりかねません。アパート建設はこのことを考慮しなければなりません。節税対策でのアパート建設は借入が大きな効果を生みますが時間が経過し返済が進みますと差し引ける借入金が減ってきます。ですから慎重に行いたいものです。相続税対策としては相続財産から評価を下げる、現金を他のものに変えることになりますから、大規模修繕などは相続発生前に行う事は節税と賃貸経営の健全化と一石二鳥の効果があります。また、賃料収入の安定した物件であれば相続時精算制度を使って贈与をすることも考えられます。 借金や相続対策でのアパート建設は賃貸経営を考えて慎重に行う事が重要です。建設会社や住宅メーカーの勧めに簡単にのっては禍根を残すことになります。
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2019年3月3日相続あれこれ ③
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年3月3日時点の内容となります。 <相続相談の現場から> 子供の無い妻からの相談。子供の無い夫婦でご主人が突然亡くなられました。普段から健康に自信のあったご主人は遺言はもちろん自分が亡くなることなど露ほども考えていませんでした。ところが70を前に突然亡くなられました。 相続人は奥様とご主人の兄弟3人です。主な財産は自宅の土地と建物。その他に退職金の残りの定期預金が1500万円、長年勤めた上場企業の株が2万株、亡くなった日の終値で550万円でした。自宅土地は150平米で路線価は16万円/平米ですから2400万円、建物は築35年で190万円です。相続財産は4640万円です。 法定相続人が4人ですから基礎控除は5400万円ですから相続税の心配はありませんでした。 ご相談見えた奥様(未亡人)に「税金の心配は大丈夫ですね」とお話しすると、ちょっと安心された様子でした。しかし、次の一言で私は考えてしまいました。それはご主人のものだと思っていた自宅土地が亡くなったご主人のお父様の名義のまま15年の相続登記がなされていませんでした。奥様はご主人から「親父の相続はすべて片が付いている。弟たちには当時現金が渡され自分がこの土地を相続したから弟たちからは文句は出ない」と聞かされていたそうです。 しかし、3人の弟さんたちの主張は違っていました。「親父が亡くなった時、兄貴が税金もかからないから相続は手続きも無くても大丈夫。お前たちには親父の定期預金から一人に100万円やるから文句を言うなとは言われたが納得した訳ではない。」とのことです。 さて困りました。「全財産を妻に相続させる」の遺言があれば定期預金と株式はすべて奥様のものです。兄弟姉妹には遺留分がないからです。しかし、このケースでは残念ながら遺言がありませんからご主人の財産も4分の1は弟たちに相続権がありますし、自宅土地はお父様の相続をしなければなりませんから4人兄弟で4分の1ずつになりますが奥様の取り分は4分の1になりません。相続人が配偶者と兄弟ですから配偶者4分の3、兄弟4分の1となり、土地の4分の1のうちの奥様の分はその4分の3です。これで話し合い(遺産分割協議)が出来なければ法定相続割合でやるしかありません。 自宅土地2400万円は売却して金銭分割することになるでしょう。遺言で全財産を妻になら奥様は600万円から150万円が弟3人に渡さなければなりません。従って、土地の取り分は妻450万円、弟Aは650万円、弟B650万円、弟C650万円。自宅建物と金融財産は妻1680万円、弟Aは560万円、弟B560万円、弟C560万円となります。土地と併せると妻2130万円、弟Aは1210万円、弟B1210万円、弟C1210万円になります。これを実現させるには妻の住む自宅を売却しなければできないという悲劇が待っています。2020年4月以降でしたら民法改正の配偶者居住権で妻の居住(生活)は大幅に保護されますが現行では4人の話し合いで弟たちが温情ある理解を兄嫁にしてくれなければ妻は夫を亡くした悲しみのうえ住まいまで失くしてしまうことになります。 自分は健康に自信があるだけでは本当の愛情を示すことは出来ません。民法を理解して冷静に現実的な対応をすることが必要です。 ご相談に見えた未亡人の話し合いが円満に出来ることを祈っています。
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2019年2月1日相続あれこれ ②
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年2月1日時点の内容となります。 「平成31年度税制改正」によって相続税がどう変わるのかを見てみたいと思います。今、日本は少子高齢化社会で世界一の長寿国家となりました。長寿は大変良いことです。しかし、その分社会保障に係る費用は増大し、国の財政を逼迫させています。平成のバブル崩壊後増え続けている財政赤字は一向に減りません。こうしたことから増税は止むを得ないという雰囲気の中、税制改正が行われています。改正という言葉からはより正しいことを行うようなイメージですが、こと税制においては増税と同じことです。 社会保障費を確保するためにという名目でこの10月から消費税が8%から10%に引き上げられる予定です。消費税は大衆課税で弱者に厳しい税金といわれていますが、多くの批判があっても増税は断行されるのでしょう。一方、相続税は富裕層への課税であり富の再配分は社会的に必要と思われているせいか、増税にも社会的な反対が起きにくい税金です。そのため国会でも野党も十分な議論をしようともしていません。モリカケ問題などよりも優先順位は低いのでしょう。 前置きが長くなりました。平成30年12月21日 閣議決定された平成31年度税制改正の大綱の中で相続に関する項目は次の通りです。 〇個人事業者の事業承継税制の創設等〇特定事業用地等に係る小規模宅地等の特例の見直し〇非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の要件緩和〇教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与非課税措置の見直し〇民法における成年年齢引下げに伴う年齢要件の見直し〇配偶者居住権に関する税務上の取り扱い〇特別寄与料に関する税務上の取り扱い これらの中で賃貸オーナーにとって特に影響があるとおもわれるのが「特定事業用宅地等に係る小規模宅地等特例見直し」だと思います。 小規模宅地等特例の減額割合は下表の通りです 表の中で「貸付事業用の宅地等」の範囲が見直しとなります。 改正案は相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地等については、特例の対象から除外となります(但し、当該宅地等のうえで事業の用に供されている減価償却資産の価額が、当該宅地等の相続時の価額の15%以上である場合を除く)となっています。 適用時期は平成31年4月1日以後に相続または遺贈により取得する財産に係る相続税について適用される。但し、平成31年3月31日以前から事業の用に供されている宅地等については適用されない。 新規で事業を開始した後3年間は減価償却資産の価額が宅地等の相続時の価額の15%以上であるか否かに注意する必要があります。 この改正の理由は平成27年の相続税改正により控除額が5000万円から3000万円に一人当たり1000万円が600万円に引き下げられ増税になったことにより、賃貸アパートを建築し、貸付事業用の宅地として小規模宅地等の特例による節税が急増したことによるものと推測しています。 このように相続税の増税傾向は止まりません。相続対策は早目におこなうことが重要になります。
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2019年1月4日相続あれこれ ①
※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年1月4日時点の内容となります。 明けましておめでとうございます。皆様には良い年をお迎えのこととお慶び申し上げます。 年々、お正月らしさが失われている今日この頃ですが、お正月と言えばお年玉この風習だけは廃れそうにありません。大げさに言えばお年玉も贈与の一部といえます。 有効な相続対策のひとつに生前贈与があります。贈与した資産は貰った人のものですから相続財産からは除外されますので、相続が発生したときに財産額が贈与した分だけ減るので節税効果があるのです。そんな簡単な原理ですから、誰でも簡単にできます。しかし、税務署はそんなに甘くはありません。その証拠に贈与税は税金の中でも一番高い税金であることは誰でも知っている事です。 贈与を相続対策の観点から考えてみることにしましょう。まず、相続税の節税になるからと言っても、贈与税には相続発生時(死亡した日)から3年以内の贈与は無かったものとして相続財産に差し戻します。ですから贈与してから3年以上は生存しないと相続税の対策にはなりません(法定相続人が対象、それ以外は相続税の対象者でないのでOK)。 贈与することはいいけど、あげたお金をつまらないことに使っては困るとか、若いうちに多額の現金を持たせると道を誤るなどの心配から、子や孫にお金は銀行預金のかたちで贈与したけれど、通帳や印鑑・銀行カードは自分が持ったまま、これでは贈与になりません。相続税調査でも一番問題視されるのが、子や孫の名義の預金、名義預金です。あげた以上は通帳も印鑑もキャッシュカードも本人に渡さなければ贈与になりません。 贈与はあげるという意志とそれを貰いますという意志があれば、成立します。もちろん契約書は不要ですが、相続が課税の対象になる資産家は契約書を作成し贈与があったことを証明できるようにしておくことが重要です。贈与契約書のひな形はインターネットで簡単に入手できます。契約書よりもっと証拠になるのは贈与税の納税です。贈与税は毎年(暦年)110万円までなら非課税です。ですから200万円贈与すると90万円が課税対象になり税率が10%ですから9万円で191万円を子供たちに贈与でき、税務署にその記録が残ります。 高齢者から若い世代への資産の移動は国策です。贈与税には相続時精算課税制度や教育贈与の特例など若い消費世代に贈与を推進させようといろいろな特例が整備されています。 お年玉袋を渡されたついでに贈与のことも考えてみましょう。

