※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2023年4月14日時点の内容となります。
「賃貸アパートの建築で相続税対策は完了する?」
加盟している株式会社財産ドックの勉強会資料で気になるものがありましたので、ご紹介させて頂きます。
「賃貸アパートの建築で相続税対策は完了する?」
相続対策の一つとして、従来から『賃貸建物建築』という選択肢は広く皆様もご存知だと思います。
特に、土地を所有されている方の中にはアパートや駐車場として貸し出しされており、建築会社等から相続税対策の為に‟賃貸アパートを建築しましょう“というご提案を受ける事も多いかと思います。
確かに、自用地評価となる駐車場のまま貸し出すよりも賃貸アパートを建てる事で土地の評価が下がりますし、ご存知でない方が多いのは、既存アパートを所有していても入居率が低いままですと、賃貸割合が低い事で貸家建付地評価の効果が十分発揮出来ない為、建替えを行い満室になった方が相続税対策となります。
特にアパート建築の為に借入金をするとマイナス財産が生まれる為、相続税対策としてはとても大きな効果が発揮されます。
しかし、“土地を持っているから”という理由だけで、『賃貸アパート建築』を行えば相続税対策は万全と言えるのでしょうか。
例えば、アパート建築を行うために十分な広さの土地を所有されているA様の場合。その土地を最大限活用するために土地を目一杯使って賃貸アパートを建築しましょうという提案があった時、相続人の中にお子様が3名いらっしゃった場合、他の資産も含めた分け方まで想定出来ているでしょうか?
又、既存アパートを複数棟所有されているB様。隣地で隣り合っている空室率の高い築古のアパート2棟を取壊し、新たに新築アパート1棟を建築しましょうという提案があった時、残された既存アパートへの対策は不要なのでしょうか?
賃貸アパートの建築により相続税評価全体の評価額を下げ、相続税自体の金額を抑える事は可能ですが、その前段階として資産全体のバランス等も考慮する事が重要です。
賃貸アパートは建てれば『対策が完了』というわけにはいきません。賃貸アパートですから、しっかりと入居者を確保し長期間に亘って収益を確保していくために、事前にターゲット・間取り・想定賃料・利回り 等々、様々な観点で検証することが大切です。
昨今は建築費も上昇しているため、そもそもリスクを取って建築を行うべきなのか、土地の広さに合わせて目一杯作る事がベストな選択なのか慎重に考えていく必要があります。
賃貸アパート建築は、資産活用の一つとして・相続税対策の一つとして大きな施策の一つです。ただ、それが万能薬で全ての方に有効だとは言い切れません。 土地を所有されている方の対策としては、アパート建築も念頭に置きながら他に出来る対策が無いか、所有している他の不動産で解決しなければならない問題点が無いか、二次相続も含めた方向性が考えられているか…といった広い視野で検討していく事が重要です。
