相続あれこれ 2019年11月号

※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2019年11月15日時点の内容となります。

相続対策 ~知っておきたい、非課税で行える生前贈与~

 生前贈与とは、相続を控えている人が、将来相続を受ける人の相続税の負担を減らすため、生前から財産を贈与することです。しかし、生前贈与にも贈与税がかかってしまう可能性があります。そこで今回は、非課税で行える6つの生前贈与の概略をご紹介します。

①【歴年贈与】

1年間で贈与を受けた金額が110万円以下なら贈与税が課せられないとされています。よって1年間で110万円以内の財産を生前に贈与しても、税金はかかりません。110万円を超えた場合は、その超えた部分に贈与税が課税されます。

②【相続時精算課税の特例】

60歳以上の祖父母や父母から20歳以上の子や孫へ贈与をする場合、2,500万円までであれば贈与税が非課税になる制度です。また2,500万円を超える金額を贈与した場合でも、超えた分に対して一律20%の贈与税で済みます。

※一度相続時精算課税制度を選択すると、その年分以降全てこの制度が適用され、「暦年課税」への変更ができないという制限があり、将来的に相続税のかからない人が使えば効果的ですが、将来的に相続税がかかる人に使った場合には、むしろ逆効果になることがあります。

③【住宅取得資金贈与の特例】

子や孫の自宅の新築や購入、増改築をする際に対価にあてる資金として贈与したものは、条件によって最大3,000万円まで非課税となります。対象となる人・住宅の要件はありますが、新しく家を建てることを検討している人にとっては、役立つ特例制度です。

 ※2015年1月1日から2021年12月31日までの間に行われる贈与が制度の対象となります。

④【夫婦間贈与の特例】

おしどり贈与とも言われています。夫婦間の贈与の特例とは婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用の不動産または居住用の不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに、最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できる制度です。

⑤【教育資金贈与の特例】

30歳未満の子供や孫に対する教育資金の贈与は、1,500万円までなら非課税とされます。非課税が適応されるのは、学校などに支払われる入学金・授業料・給食費等で、それ以外の、塾や習い事にかかる費用に対する贈与は500万円までが非課税となります。

※2019年度の税制改正で期間が2021年3月31日まで延長されることになり、受贈者の非課税措置の年齢・期間も30歳から40歳と延長なっております。

⑥【結婚子育て資金贈与の特例】

20歳から49歳までの子供や孫の結婚・子育て資金について贈与する場合1,000万円(結婚資金は300万円)までが非課税となります。結婚に関する資金として該当するものは、結婚式・結納・結婚に伴う引越し等、

子育てに関する資金として該当するものは、妊娠・出産・不妊治療、子供の医療や保育にかかる費用です。 この特例も期間限定措置ですが、2019年度の税制改正で2021年3月31日まで延長されることになりました。