※こちらの記事はリニューアル前の「小浜土地建物公式ホームページ」内より転記したものです。内容は2019年8月9日時点の内容となります。
<賃貸オーナーのための相続対策>
相続対策というと、まず節税という方がいらっしゃいますが相続対策には主に三つあります。まずは分割対策です。そして納税対策。その後が節税対策です。
なぜ分割対策が第一番目かというと相続は多数決では決まりません。遺言がなければ分割協議が必要です。現金や株式なら分割も簡単ですが不動産はそう簡単にはいきません。特に賃貸物件はなおさらです。不動産の相続登記は公正証書遺言があれば分割協議をせずに登記することはできます。しかし、それだけでは円満な相続ができるとは限りません。
相続人の人数や経済状態も考慮して分割案を作ります。遺留分のことも忘れずに対策に織り込んでください。遺産分割協議が整わず争っていると納税期限に間に合いません。
納税対策ですが、まず自分の資産がいくらなのか、実勢価格と相続税評価額とを把握しておおよその納税額をつかんでおきましょう。現金や金融商品は実勢価格と同じですが問題は不動産、土地の評価です。相続税法では適正な時価となっていますが、最初段階では路線価に面積を乗じた価格でいいと思います。路線価は国税庁のホームページで全国の路線価が閲覧できます。また、路線価の付されていない地域は倍率表がありますのでそれをもとに固定資産税評価額に指定の倍率を掛ければ評価額が算定できます。建物の評価は固定資産税評価額ですから毎年区市町村から送られてくる納税通知書(納付書)に評価額が記されています。その他、評価の難しいものには美術品や骨とう品がありますが、ここでは省略いたします。資産額がわかれば後は税金の計算です。計算方法は国税庁のホームページや信託銀行などのホームページにも出ていますので一度、挑戦してみてください。
そこで、おおよその納税額がわかればその資金をどうするかです。相続税の申告は相続発生から10か月です。その期限までに申告納税をしなければなりません。10か月というと余裕があるように感じますが、相続が発生すると通夜や葬儀、初七日、四十九日法要と忙しい日々が続きます。4か月までには被相続人の準確定申告も必要です。税金を現金や預金で賄えられる方はともかく、土地や不動産を処分換金しなければ納税できない人は大変です。土地は隣地との境界が確定していなければ測量をし、隣地所有者の承諾書がないと売れないこともあります。アパートなど賃借人がはいった物件では収益還元価格(利回りが基準)でないと売れません。人気があり地価の高い地域ほど割安になる傾向があります。
さて、納税対策にめどがついたら節税対策です。節税に熱心なあまり脱税にならないようにすることは当然ですが、残念ながら税制は簡単にしかも当局の都合で変わります。あまり国会で審議もないようです。ですから今の制度にあわせても将来の相続発生時には役に立たないこともありえます。節税対策の第一歩は資産を評価の低いものに組み替えることです。現金を土地や不動産に換えることも対策のひとつでしょう。しかし、いくら相続対策だからといっても経済合理性を無視した賃貸経営はいけません。市場性の低いところで借金をしてアパートを建てるなどは絶対に避けなければいけません。相続対策は賃貸経営が健全に行える範囲で行うことが重要です。賃貸物件を相続させたいと考えるなら余裕資金でリフォームをすることにより相続財産の現金が不動産の一部に換わります。リフォーム代金1000万円をかけても不動産評価はほとんど変わりませんから、リフォーム代金分資産を圧縮でき、その分賃貸物件の競争力もあがります。将来価値が上がるものや賃料収入のあがるものは生前贈与も有効な手段です。相続時精算課税制度もよく考慮して活用するのもよいと思います。
相続対策は十人十色です。自分にあった対策を立てるようにしたいものです。もちろん、当社でもそのお手伝いをいたしております。まずはご相談下さい。
