※こちらの記事はオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2025年10月15日時点の内容となります。
今回は井田が担当します。
親が「認知症」になる前に決めておくべき財産・相続のこと
最近、両親の様子が気になる…。
ご両親が認知症になられたご家族の大半は「認知症になる前にとるべき対策」を知らず後悔するケースがあります。まずは「親が認知症」になったときにはどんなリスクがあるのか確認しましょう。リスクを知ることで対策が取れます。
ご両親が認知症になり「物忘れや、物を盗られた等の妄想」や、「徘徊して帰宅できなくなる」、「理性がおさえられず暴力や暴言、介護拒否」などの症状が出てくると家族はなかなか安心した生活が送れません。介護のことも含め、財産管理についてなど予め家族で相談をしておく必要があります。
親が認知症になってしまったときのリスク
①:生活費や介護費用など預金が下ろせない
➡金融機関は認知症であることを知ると口座を凍結するためお金が下ろせなくなります。実際には、
認知症になっても認知症の診断を受けていなかったり、キャッシュカードで下ろしたりすること
もあると思いますが本来はやってはいけない行為となります。
②:介護施設の入居費等のまとまったお金の準備に実家(不動産)が売却できない
➡売却には所有者の「売却をする」という本人の意思表示が必要になります。意思表示ができないと
売買契約という法律行為はできません。
③:遺産分割協議ができない。
➡法定相続分通りにしか分割できず、不動産が共有になったり、次の相続を考えた分割が出来なかったりします。
④:財産の全容が把握できず相続手続きがすすまない
➡印鑑や通帳を含め、所有している財産の把握ができないため、相続対策が
取れず、相続が起きても相続手続きがなかなか進みません。
⑤:「介護をすると相続財産が多くもらえる」と勘違いして家族間で揉める
➡「介護をしているのだから、相続の際には、他の兄弟よりも財産を多くもらえるはず…」。
「寄与分」という制度と勘違いしがちですが、寄与分は亡くなられた方の財産の増加に貢献した場合のみ、優遇して財産を受け取れる制度です。また、新制度の「特別寄与料」は、相続人ではない親族が、無償で療養看護そのほかの労務を提供したことにより、被相続人の財産の維持・増加に寄与した場合に「特別寄与料」を請求できるとした制度です。
民法は親族間に扶養義務を定めています。相続人、または相続人でない親族が介護をしたことが「特別の寄与」と言えなければいけないという点で、実際に「寄与分」が認められるケースは少なく、介護をした方と他の相続人との間で大きなトラブルへと発展することがあります。
認知症になる前に考えておくべきことはたくさんありますが、最低限、財産管理を「後見人」でするのか「家族信託」でするのか、相続対策はいつまでに何をするのか、相続財産を誰に何をわけるのかは考えておきたいですね。
