相続あれこれ 2022年10月号

※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2022年10月14日時点の内容となります。

相続不動産を巡り相次ぐ法改正、正しく理解して対策を

 近年、相続不動産を巡る法改正が相次いでいます。日本の相続は不動産の比率が高いといわれているように、こうした相続に関連する法改正法整備は活発に行われている印象です。

 実際、国税庁「令和2年分相続税の申告事績の概要」を見ると、相続税申告者の相続財産に占める土地と家屋の割合(金額ベース)は40.0%に上っているようです。
 不動産相続に関する課題として、不動産は相続税評価が複雑で、かつ現預貯金などに比べて相続人間での分割もしづらい点が挙げられます。そのため、どのように遺産分割するのかなど円満な相続を行う上では鍵を握る存在となっています。終活の際は、直近の法改正の内容を正しく理解し、家族で対策を話し合っておきたいものです。

 近年での相続不動産にかかわる法改正の一つとして、2020年4月には、夫婦の一方が亡くなった場合に残された配偶者が故人の所有していた自宅に住み続けられる権利(配偶者居住権)が新設されました。

 これによって配偶者居住権と自宅の所有権とを切り離すことにより、法定相続分で遺産を分配した際の配偶者の取り分を増やせます。配偶者居住権の利用は、自宅の所有権を相続する子にとっても、配偶者が亡くなった2次相続での相続財産の圧縮につながるメリットがありますのでぜひ押さえておきたい話題です。

 この先に施行が予定されているのが、「相続土地国庫帰属制度」(来年4月創設)と「相続登記義務化」(再来年4月施行)の2つとなっています。

 前者は21年4月に可決された相続土地国庫帰属法に基づく制度で、相続または相続人に対する遺贈(遺言で財産を渡すこと)によって土地を取得した人が、法務大臣に対し、その土地を国家に引き取ってもらうよう承認を求めることができるようです。  近年、空家問題も多く報道される中、自身の家族の不動産の事は、どうするべきなのか。早めに話し合い、準備をしてみてはいかがでしょうか。