相続あれこれ 2022年6月号

※こちらの記事は過去に配信していたオーナー様向け情報より転記したものです。内容は2022年6月15日時点の内容となります。

約40年ぶりの相続法改正による方式緩和

遺言には、「公正証書遺言」「自筆証書遺言」の2種類があります。

公正証書遺言は、公証役場の公証人の元で証書を作成し、原本を公証役場に保管する方式です。確実に遺言が遺せる反面、「作成に時間がかかる」「証人2名の立ち会いが必要」という点で不便です。

一方の自筆証書遺言は、自分でいつでも作成できて費用もかからない反面、自宅で保管するために紛失や偽造のリスクがありました。加えて、遺言内容のチェックと偽造されていないかの確認のために「家庭裁判所の検認」を受けなければならず、この検認に1ヶ月程度の時間がかかるというデメリットもありました。

今回の改正で、自筆証書遺言を法務局に預けることができるようになり、紛失・偽造されるリスクが減ります。また、家庭裁判所での検認が不要になりますので、検認作業にかかっていた時間が短くなり、より迅速に相続手続きができます。

自筆証書遺言を法務局に預ける際の保管料はまだ決まっていませんが、公正証書遺言の作成よりは格段にコストが下がると予想されています。

遺言書には遺言の本文と、全財産を記した「財産目録」が必要です、これらすべてを手書きで作成する必要がありました。
今回の改正により、財産目録をパソコンで作成できるようになります。目録作成・修正がより簡単になり、自筆によるミスも減ることが期待されます。

財産目録には例えば、預貯金や不動産、有価証券、借金、その他自動車や宝石類、生命保険金等の項目を記載します。

※まとめ
今回の民法改正により相続分野が大きく変更され、長年連れ添った配偶者や被相続人に貢献した親族の権利がより正当に守られるようになってきました。相続分野の変更は約40年ぶりのことです。

また、相続時に被相続人資金を凍結される不便さの解消や、遺言書類のPC作成を認めるなど、より社会の実態に即した改正内容となっています。相続手続きがより円滑に進み、相続人がより正当な権利を得られることを期待します。